中國の「西遊記」等の命名法をそのまま取り入れ、日本でも文章に対して「(対象)記」という名前の付け方をします。
ここで、(対象)に入るのは以下のどれでもいいです。
1.「西方諸國を旅行した」というような文章の內容
(別の例:「古事記」「出エジプト記」(Exodoや Eook of Exodus の翻訳、=「出埃及記」)
2.その文章で記述している人の名前、又はその文章を書いた人の名前
(例:「ヨブ記」(Libro de Job や book of Yob の翻訳、=「約伯記」))
3.その文章で說明している國や地方の名前
(例:「十二國記」
例からわかると思いますが、日本人にとって「XX記」というのはどうしても古代や中世の中國の印象が強い表現なので、現代においては対象が西洋か東洋なのかを問わず古代の雰囲気を出したい時に使うことが多いですね。
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念のためにもう壹つ。
100年余り前までは、東アジアのほとんどの地域で「漢文」が政府の行政記録など正式な文章に使われていました。
女真人でも朝鮮人でも日本人でも越南人でも、知識階層は古代漢文を學習し、ある程度日常的に使用していました。
この名殘として、現代日本人は現在でも中學校や高校で全員が漢文の初歩を學習しますし、ごく短いフレーズ(句)ならば日常でも漢文的表現を使う場合があります。
この例として、「XX記」という表現があり、次のようなものです。
新聞や雑誌の記事などで「この記事は私が責任を持って書きました」という意味でサインsignをする場合(=「記名記事」の場合)、記事の最後に(田中)とか(鈴木)とか名前を書く事があります。
この時に、(田中記)(鈴木記)と書くこともあり、「たなか き」若しくは「たなか しるす」と読みます。
あなたのご質問が文章の題名ではなくこの意味の「XX記」であれば、もちろんXXは人名である必要があります。